訪れて、魅力に触れる
あやせ目久尻川・歴史文化ゾーン
市内の小園・早川・吉岡地区を流れる目久尻川流域には、旧石器時代から現代に至る約4万年にも及ぶ人々の生活の足跡が残され、数多くの歴史文化財がみられます。
今回は、歴史や文化財を有する流域にある寺や代表的な神社と、関係者の声を交えて紹介します。
■小園橋付近のかっぱ像
昔、川にかっぱが住み着いて悪さをしていたため、地元の人々はこのかっぱを捕えて目をくじり取ってしまったことから“目穿川(めくじりがわ)”と呼ばれ、転じて目久尻川となったという伝説があります。
■あやせ目久尻川歴史文化ゾーンって?
市では目久尻川の流域に広がる歴史文化財を、地域の誇りとして守り伝えるとともに、その活用を進めることによって地域の活性化、市内外の人々との交流を促進するため「あやせ目久尻川歴史文化ゾーン構想」を策定し、事業に取り組んでいます。
同構想は3期に分けて計画していて、現在は1期目の基盤形成期です。基盤形成期には、同流域の歴史文化資源の価値や魅力を市民自らが再確認し、シビックプライドを醸成することを目指しています。
(1)小園子之社【こぞのねのしゃ】(小園273)
本殿・絵馬などは市指定文化財に指定されていて、鎮守の森として小園の人々に愛されてきました。桜やツツジなどが咲く時季には、ウオーキングなどをしながら、ぜひ同流域を巡ってみてください。
(2)小園地蔵堂【こぞのじぞうどう】(小園61)
もとは東光山延命寺といい、同歴史文化ゾーンの北の拠点である、小園橋の近くに位置しています。例年4月に開催する花まつりでは、市指定文化財の地蔵菩薩像もご開帳しますので、ぜひ見に来てください。
(3)長泉寺【ちょうせんじ】(早川3146)
山号を崇福山そ(うふくざん)といい、曹洞宗に属する寺院です。8世紀中頃に建立された国分寺の一つである相模国分寺に勤める僧の庵(いおり)として発足したと伝えられていますが、現在の寺は江戸時代初頭頃に曹洞宗の僧・格雲守によって開創されました。
(4)龍洞院【りゅうとういん】(早川1766)
創立は慶長5(1600)年頃とされる曹洞宗の古刹(こさつ)で、季節ごとに桜の花やたわわに実ったミカンなどを見ることができます。同流域の歴史文化に感じ入りながら、草花を楽しむことができる魅力があります。
(5)五社神社【ごしゃじんじゃ】(早川1603)
同歴史文化ゾーンの中心部に位置し、古事記や日本書紀に登場する日本武尊(やまとたけるのみこと)ゆかりの古社です。境内には「日本武尊腰掛石」があり、本殿内には天皇陛下が学生時代に見学された際の写真を飾っているので、ぜひご拝覧ください。
(6)神明社【しんめいしゃ】(吉岡1808)
江戸幕府3代将軍・徳川家光の乳母である春日局(かすがのつぼね)によって元和2(1616)年に勧請(かんじょう)されたと伝えられ、吉岡の鎮守として親しまれています。最近では「縁結びの神社」として話題になっているので、訪れてはどうでしょうか。
(7)済運寺【さいうんじ】(吉岡1783)
春日局(かすがのつぼね)のゆかりの寺でもあり、局が使ったとされる茶臼・茶釜などを大切に守ってきました。春には山桜が見事に咲きます。11月26日に「晩秋の済運寺でひとときを」を開催しますので、詳しくは広報あやせ11月15日号などを見てください。
(8)正福寺【しょうふくじ】(吉岡1006)
浄土宗の寺で、本尊は阿弥陀如来(あみだにょらい)像です。前面には田畑が広がっていて、のどかな環境の中にあるため、来寺者から、心安らぐ寺と言ってもらうことがあります。同流域の自然豊かで原風景が残る同寺に心を癒やしに来てほしいです。
問合せ:生涯学習課
【電話】70・5637