■高齢者狙い?不安をあおる「点検商法」
最近、高齢者宅に「点検です」と訪問し「古いので危険な状況だ」と不安をあおり高額な契約をせまる手口が急増しています。事前に勧誘手口を知ることで被害を未然に防ぐことができます。
今回は、典型的な三つの勧誘手口を紹介します。
【事例】
1.分電盤の点検
自宅に「分電盤の点検です」と電話があり、電力会社の点検と思い承諾した。分電盤をテスターでチェックされ「古いので火事になる恐れがある。早急に交換した方がいい」と言われ不安になり、23万円で交換する契約をした。念のため電力会社に問い合わせをしたら「お宅の地域では現在法定点検はしていない」と言われた。解約をしたい。
2.給湯器の点検
高齢の父が「ガスコンロの点検です」と訪問してきた事業者に、給湯器が古く交換しないと危険だと言われ、給湯器設置工事など合計65万円の契約をしていた。給湯器には問題がなく交換の必要がないので、解約を申し出たが解約されているか心配だ。
3.水道管の点検
市から依頼されて訪問してきたようなニュアンスで「古いお宅は水道管が老朽化しており、いつ破裂するか分からないので、水道管の点検が必要」と説明された。事前連絡もなく不審に思ったので必要はないと断ったが「点検だけ」と強引だった。市役所で点検をしているか問い合わせをすると言ったら帰った。
【アドバイス】
・電話で「点検の連絡です」は悪質勧誘の最初の入口です。きっぱり断りましょう
・「老朽化が進んでいる」「火事になる」「このままだと危険でどうなるか分からない」など不安をあおられたとしても、すぐに契約手続きを行わず冷静に周りの人に相談しましょう
・電気設備法定点検、ガス設備定期保安点検は4年に1回、無料で実施されます。事前にチラシなどでお知らせがあり、調査員証を持った登録調査機関の調査員が点検をします。また、点検後に機器設置や工事の契約をすることはありません
・もしも、契約をしたとしてもクーリング・オフなどができる場合もあります。不安や不明な点があったときは消費生活センターへ相談しましょう
問い合わせ:消費生活センター
【電話】70・3335